ホーチミンの日々

隣のショッピングモールで晩飯を食べた後、これぞカラオケボックスという箱が目の前に現れた。
透明で外から丸見え。二人用。



これは明らかに、カップルとか女子二人とかそういう組み合わせを想定しているのだろう。
ここに一人で入るのは恥ずかしい。
でも、ここはベトナム＋そしてこの時間帯のショッピングモール＝日本人はまずいない＝無敵

ということで一人カラオケにチャレンジ。ちょうど練習していたやつを歌いたかったし。

中に入ると、ベトナム語で色々説明書きがあるが、ちょっとよく分からない。
とにかく、椅子が二つ、マイクが二つ、ヘッドホンが二つ。とりあえず右側に座った。

画面をいじっていると、言語を英語に変えることができた。これでいける！

早速たぶんお金を入れるところに１０万ドンをぶちこんでみる。しかし飲み込んでくれない。おい！大好物やろ！
らちがあかないので画面を見てみると、Buy more timeという緑のボタンが。
なるほど、時間を買う制度なのね。

ボタンを押すと、８分3.2万ドン⇒3万ドン（１５０円）、１５分６万ドン⇒５万ドン（２５０円）、３０分１２万ドン⇒１０万ドン、４０分１６万ドン⇒１５万ドンという表示が出てきた。



とりあえずここから読み取れるのは、１分４０００ドン（２０円）ということ。

そして謎の値段設定。４０分と一番長いやつは値下げ率が低い。
だいたい４０分って要る？要ると思うんやったらせめて値下げ率は守ってほしい。
これなら、３０分歌って、１５分延長したら同じ値段で４５分歌える。
なんだこの愚かな設定は。。。

とりあえず、１５分を選んで１０万ドンをつっこんでみた。今度は瞬間的に吸い込まれていった。
あ、おつりとか出るのかな。。。
すると、ガタガタと機械が揺れ出し、１万ドンだけでてきた。
おい！あと４万ドンは！この詐欺コンピューター！と焦っていると、
さらにコンピューターがガタガタいいだして、１万ドンがまたでてきた。
なるほど、１枚ずつ、ものすごいエネルギーを使ってこの１万ドン札を吐き出す仕組みらしい。
さっきから無駄が多い。



そして、このお釣りの仕組みで面白がっていると、すでに残り時間が１４分になっていた。
油断も隙もあったもんじゃない。すでに４０００ドン分費消している！！
あわててタッチパネルで曲を選ぶ。しかし、反応が鈍い！２文字目のaが出てこない！
くそ！連打や！！
aaaaaaa
くそ！そんな歌ないわ！

なんとか選曲が終わったのが残り１３分。




ヘッドホンをつけてマイクで声を出してみると、マイクを通じた自分の声が聞こえる！これはいい！音が外れてるのもすぐわかる！
そして実際音が外れてる！うまくなったつもりだったのに。

そして歌が終わると、よくわからない画面が出てきて、次の曲を選ばせてくれない。
字を読んでみると、歌っている様子を投稿中みたいな内容だった。
いや、やめて！！こんなおっさんが一人で歌ってる姿アップせんとってー！
しかもその間に時間が減っていく！悪どい！TOEICのリスニング試験より焦らされる！

２曲目はスムーズに行った。良いできだった。満足。

そして３曲目の時点で残り３分。３曲目歌いきれるのかな？いや、こういうのはさすがに、時間切れでも最後まで歌わせてくれるものだろう。
３曲目は、マッキーのもう恋なんてしないのベトナムカバー曲。
あぁ、熱唱。気持ちいい。自分の世界（実際に一人）。
そして後半のサビに差し掛かったころ、残り３０秒だの、延長するなら金をくれだの、家なき子みたいなことを言い出した。


いや、いまいいところやからちょっと待って。あ、ちょ、、、、終わった。。。
最後のサビの前でいきなり、「はーい！終わりですよー！金を払わない貧乏野郎は歌う資格ありませんよー」（と聞こえる）ベトナム語が聞こえて、画面が切り替わった。
そして、時間がなくなったけど、動画を投稿するならお金を入れてねーと。
逆に聞きたいけど、ベトナム人はそこまでしてアップするの？これはまたベトナム人を連れてきて実証実験するしかない。

とにかく、１５分、３曲、２５０円。ベトナムの物価からしたら高いやろ！大学生のバイト代が時給１００円もしないのに！

でも何度も言うけど、あのヘッドホンで自分の声が聴けるのはよかった。